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今開催で10度目となる北野ガーデン古典芸能イベント「 仲秋の宴~安達原~」を開催致しました。
18:30 開演。会場は日増しに秋の深まりを感じるガーデンで行いました。

~あらすじ~
紀州(和歌山県)熊野の山伏、阿闍梨祐慶の一行は、諸国行脚の途中、奥州(福島県)安達原に着きます。
日が暮れたので、火の光をたよりに野中に一軒の庵を見つけます。
一夜の宿を乞うと主の老女は一度は断りますが、是非にといわれ招き入れます。
妻は嬉しくもあるが、再び生きて姿を見せてくれなかったことを恨みます。

山伏が見馴れぬニワクセカワに興味を持つので、老女は糸尽しの唄を謡いながらそれで糸を繰る様を見せます。
能力は余りくどく閨の内を見てはならぬといったので、かえって不審に思い、祐慶に許可を求めるが許されません。
能力は山伏達の寝入った隙を見て、閨をのぞくと、そこには人の死骸が山と積んであるので、びっくりし、これこそ鬼の住家だと祐慶に告げます。

芝能

一行は驚いて逃げ出すと、先程の老女が鬼女の本性を現し、約束を破って閨の中を見たことを非難し、恨み、襲いかかって来ます。
山伏達は必死に祈るので、鬼女は遂に祈り伏せられ、恨みの声を残して、夜嵐とともに消え失せます。

能 安達原は、三鬼女とも呼ばれている曲目で、世の無常さや人間の悲哀さを描いている作品です。
前場では世阿弥が出家する以前の自信作のひとつで、ニワクセカワによって紡ぎだされる糸のように、女の口から浮世の無常さ、若さを失い老いても尚生き続けて行か なければならない辛さが語られます。
後場では、人の陰の部分を他人に見られた人間の恨みや悲しさを般若の面を用いて表現します。また『祈り』と呼ばれる鬼 女と山伏のせめぎ合いの部分も見どころの一つです。

北野ガーデン新料理長・福原 俊亮が心を込めてつくりあげたフレンチをビュッフェスタイルでお召し上がりいただきました。

次回の芝能は2015年4月8日(水)を予定しております。
皆様のお越しを従業員一同、心よりお待ち申し上げます。